PX-200に秘められた低誘電特性

弊社の難燃剤はフェノールやエポキシ、m-PPE (変性PPE)を材料とする積層板(PCB)等電子材料に使用されています。従来は反応型難燃剤を使う事が常識となっており、弊社のような添加型難燃剤はそもそも選択肢に入らないような状況でした。

しかしこれは、5Gやミリ波といった高速通信・高周波の求められる世界にステージが進むにつれその様相は変わってきました。一般的には難燃剤を入れると、難燃剤は極論的には異物であるため、ベース材料の持つ誘電特性を悪化させてしまいます。

これは、 高速通信・高周波を扱う世界、例えば積層板(PCB)やフレキシブルプリント配線板(FPC)といった誘電特性が悪化する事が大きな問題となる製品では、解決しなければならない重要な課題となっています。

難燃剤を入れると低誘電特性が悪化しまうというのが一般的な認識の中で、当社のPX-200は低誘電特性を持つために、低誘電特性に与える影響の度合いが小さいため、日本のみならずアジアのお客様にも高い評価を頂いております。

弊社は、難燃性と低誘電特性を持つ難燃剤として、PX-200を電子電材用途において紹介しております。それにとどまらず、開発品を含めて電子材料の世界への適応を進めております。

データ・通信技術といったものがより重要性を増していく時代において、その優れた技術を支援し、何よりもかけがえの無い人命・財産を護り、社会のLife Value Upに貢献できるChemistryを提供し続けます。

積層板・FPC・高周波材料等の難燃化でお悩みがありましたら、是非弊社までお気軽にお問合せ下さい。

こちらのページをご覧頂いた方のご参考に、以下技術論文をご紹介いたします (外部リンク)。
当社で作成した論文ではございませんので、論文の内容について弊社に問い合わせを頂きましても回答いたしかねます。


難燃剤の化学構造と誘電特性の関係
(天羽悟/永井晃/中村吉宏/(株)日立製作所日立研究所/日立化成工業(株)電子基材事業部/2003年)


難燃剤の化学構造 と誘電正接の検討
(天羽悟/永井晃/高橋昭雄/中村吉宏/エレクトロニクス実装学会誌Vol,9 No.6(2006)489)